放射能関係メモ

ヨウ素131
ヨウ素-131(131I) | 原子力資料情報室(CNIC)

人工的には、核分裂で大量に生成する。1メガトン(TNT換算)の核兵器が爆発すると、460京ベクレル(4.6×1018Bq)が生じる。電気出力100万kWの軽水炉を1ヶ月以上運転すると、310京ベクレル(3.1×1018Bq)が蓄積して、その後は同じ量が存在し続ける。

今回の事故で放出したとされているのは、ヨウ素換算で保安院発表37万テラベクレル、原子力安全委員会発表63万テラベクレル。1万テラベクレル=1京ベクレル。チェルノブイリの総放出量520万テラベクレルと比べると1割というが、それでもストロンチウムが土壌から検出された。どこまでストロンチウムが広がっているかわからない。死者は出ていないかもしれない(これもロシアがそうしたように、東電が隠蔽できるからね……)が、土壌と人々に与える影響を考えるとチェルノブイリ以下だなんて言えるだろうか。
ストロンチウム90
ストロンチウム-90(90Sr) | 原子力資料情報室(CNIC)

核兵器実験の影響
大気圏内核兵器実験では、すべての放射能が大気中に放出され、地球上の広い地域に降下するので、全人類に放射線影響がおよぶといってもよい。
アメリカと旧ソ連による大規模な大気圏内核兵器実験の影響で1960年代前半に大気中濃度が上昇し、食品の汚染がいちじるしかった。当時の日本人は1日に約1ベクレルのストロンチウム-90を取り込んでいたと推定されている。ストロンチウム-89の影響もあり、このような取り込みによる被曝は避けねばならない。
1963年までに、アメリカ、旧ソ連、イギリスとフランスが大気圏内核実験をおこなわなくなった。1964年以後は中国の核実験のみが大気中に放射能を放出していたが、1980年10月以降は中止している。
その後は、地下核実験がおこなわれている。この時に、大部分の放射能が地下に残るが、後に地下水の作用で外に漏れることも考えられ、地下核実験はどこでもできるものではない。また、クリプトンやキセノンのように気体である放射能は外に漏れる恐れがある。核爆発の瞬間にはクリプトン-90(3.2分)、クリプトン-90(32秒)が崩壊を繰り返してストロンチウム-89、ストロンチウム-90になるので、放射性ストロンチウムは他の放射能より放出されやすいと考えられる。

核実験なんて『とおいくにのできごと』、自分たちに影響はないなんて思っていたけどありまくりだったんじゃねーか!!