うどん

今日、昼休みに会社の人に「うどん屋いかねぇ?」と誘われました。前から話は聞いていたのですが、相当おいしいうどん屋さんだそうで、手打ちうどんを使っているのでなくなり次第終了、午前11時開店で3時には閉店しているという超人気店だそうです。ちょっと悩んで(てもが家でしょんぼりしてるので)、行くことにしました。他の社員も含めて4人。軽自動車を走らせること約10分。踏み切り近くにその店はありました。外見:民家。のれんには確かにうどんの文字。しかし全くおいしそうな輝きがありません。こういう見た目地味な店に行列ができているのは異様だと思います。中を覗くとすでに満席。作業着のお兄さんたちがうどんを待っている様子。しかし、特筆すべきは店員さんの動きでした。全員50代と思われるおねぇさまで、その威勢のいい掛け声・てきぱきとして無駄のないやりとりに感動いたしました。なるほど。活きがいい店だ。
ちなみに私たちが到着した時点では行列はありませんでしたが、あとからあとから駐車場に入りきれず路駐する車が溢れ、出て行くときには路駐渋滞が発生しておりました。近くに消防署があるので速攻レッカーされる危険が伴います。皆様は真似をなさらないよう……
中に入ると、メニューがあるのですが「LL」「3L」「5L」などの言葉がならんでおります。説明を前もって聞いていたので大丈夫だったのですが、1玉が女の人の握りこぶし程度、Lが2玉、LLだと3玉、3Lだと、3+2=5玉、5Lだと5+2=7玉、という風に計算されるようです。5L以上は玉数で頼むシステムです。「ミックス」だと、肉入りの汁に上乗せするかき揚げ、麺の上に直接きざみのり、薬味(ねぎ、ほうれん草、しょうが、わさび)がついてきます。とりあえずそれを頼め!!と言われていたので「LLミックス」というとおねぇさまには通じたようです。ほっと一安心。
改めて店内を見渡すと、宣伝文句のようなものが一つもないのがうれしい。よく「テレビに出ました!!」とか「雑誌に載りました」といって雑誌を切ったのが壁にあったりするのがちょっと……と私は思うのです。ちなみに雑誌はもちろん、テレビにもWeb上にも紹介されているお店です。かわりに多かったのが土産物によく見られるたぬきの置物とか商売繁盛のえびす様、格言?のようなタペストリーなど。全体的に家庭的な雰囲気です。冷蔵庫の扉のまん前にストーブがあるのは危険だと思いますよおねぇさま。あとあれでは扉が開かないですどうするのですかおねぇさま。夏場暑くない様に巨大なクーラーが天井にあったのですが、そのほかに扇風機が3台も壁にセッティングしてあります。夏は戦場のようです。
私たちは入り口付近の席に座ったので見えなかったのですが、厨房の中には巨大な寸胴があり、さながら五右衛門風呂のごとく、ぐらぐらと煮え立っているそうです。中では常にうどんが茹でられていて、次から次へと玉を入れてもすぐ無くなってしまうそうです。凄い回転率です。今日は特に忙しい様子で、20分近く待ちました。「普段は頼むとすぐ出て来るんだよ」という常連の彼の言葉からも、いかに忙しいかがうかがえます。追加を頼むお客さんに対応しながら無言の圧力が……わかります。
席数は20席ほど。相席あたりまえです。といっても食べる時間は皆さん早いし、席を立つのもすぐなので、気まずい雰囲気はそこにはなくて、テレビなどなくてもおねぇさんの動きを見ているだけで時間が過ぎていきます。定休日は日曜日のみ。しかし電話するとやっていることもあるそうです。休まなくて大丈夫ですかおねぇさん。私はあなたが心配です。
さてうどんがやってきました。薬味をどの程度入れたらいいのかわからない、かといって迷っている暇はないので隣を見て判断。麺が手打ちのせいか繋がっています(笑 ざるからすくうのに手間取りつつ一口口に入れると、なんとも絶妙な麺とつゆのコラボレーションが……肉汁の油がいやらしくないのです。澄んだ細かい油が麺を包んで、噛むごとに麺の歯ごたえが違う。けど茹で方は均一なのです。なんともおいしい。あの……語彙が少ないので勘弁してください。おいしいです。本当はつゆまで飲み干したかったのですが、倍以上の量を食べているはずの男性陣がすでに席を立っていたので名残惜しくも完食といたしました。お代は650円。安い!!某有名チェーン店のうどんがあの味であの値段ということを考えれば、安すぎると思いました。今度はもうちょっと味わって食べられるといいなぁ。は〜おいしかった。